究極の強押しの真髄
強く押しながら「揉み返し」が起きない施術の極意
皮膚に炎症が起きてしまう程の強い施術でありながら揉み返しが全く起きない 究極の強押しの極意とは。
【 固 定 】
添え手の固定が弱いと押し手の圧力が深部に届く前に全体を動かす力に変換されて逃げられ、表層だけが刺激されて揉み返しが起きるため、確実に体を固定しながら施術する事、例えるなら「静止画」のようにIsometric muscle actionで押す。
【 集 中 】
ベッドをプールに浮いている不安定なエアマットだと想像して指の接触面だけに力を集中させてエアマットもろとも沈まないようにピンポイントで押す。
エアマットごと沈んでしまうように単純に体重を乗せると力が分散して深部まで届かず重苦しいだけの苦痛しか生まない。
【 強 圧 】
強い力で(壱、弐)を同時に行うと必ず放散痛が出現し、施術中に放散痛が確認出来ていれば翌日に揉み返しが出ない「正しい施術」を行っていると認識できる。
注目すべきは「必ず」というところで(極意 壱)の固定で「全体を動かさずに押す」事と(極意 弐)の集中で「ピンポイント押圧」が出来ても押す力が不足すると深部まで刺激できない為に放散痛は出現しない。
反対に放散痛が出現しない、又はそれを確認もできない施術は天から間違っている訳で必然的に揉み返しが起きる。
放散痛(NST での定義)
正しく芯を捉えて押したとき、離れた部位に出現する快痛で揉み返しが起きない施術が出来ているか否かの目安。
  | 刺激部 | 放散痛 |
---|---|---|
頭痛 | 僧帽筋(棘上) | 頭部 |
ドライアイ | 板状筋・肩甲挙筋 | 眼球・頭部 |
顎関節症 | 胸鎖乳突筋 | 顎・側頭部 |
頚椎ヘルニア | 板状筋・頚最長筋 | 上腕 |
肩こり・背中痛 | C7・T1半棘筋 | 胸骨・肋骨 |
ムチウチ症 | 肩甲骨内側縁 | 乳様突起・肩峰 |
テニスエルボー | 総指伸筋腱 | 手根・中手骨 |
慢性腰痛 | L5腸肋筋 | 仙骨・腸脛靱帯 |
膝関節症 | 内側広筋 | 膝蓋骨 |